「帝国」

 本シリーズの舞台。確かな工業力と経済力、軍事力により版図を拡大した大陸一の覇権国家。
 現実でいう19世紀末〜20世紀初頭ごろの西ヨーロッパめいた文化をふんわりと踏襲している。
 蒸気機関による産業革命を成し遂げたものの、代償として領空を分厚い煙霧に覆い尽くされ、
 諸外国(特に大気汚染とは無縁のエルフやドワーフの国家)からは「煤と煙霧の帝国」と呼ばれる。
 また、これに伴い「煙霧病」と呼ばれる呼吸器疾患が全土で深刻な問題となっている。

「大公国」

 「帝国」北方に領土を持つ君主制国家。その名のとおり大公を元首とする。
 工業的発達は「帝国」にやや遅れを取ったが、農業・林業・鉱業等では世界屈指の実力を誇る。
 以前から「帝国」とは敵対関係で、現在は歴史上何度目かの戦争状態にある。

殉教者の丘

 大陸北西部、帝国領の辺境にある小さなコミュニティ。厳密にはその中心となる小高い丘を指す。
 かつて「帝国」やその周辺から「信じるもののため」に集い、結果的に命を落とした「殉教者」と、
 彼らに惹かれて集まった人々によって成り立ってきたという経緯がある。
 現在では概ね「国家の方針から逸れてしまった労働者たちの寄り合い」のような様相を呈しているが、
 参入にあたって「信じているものがある」ことは変わらない条件となっている。

煙霧病

 大気汚染が主要な原因となる重篤な呼吸器疾患。「帝国」が抱えている諸問題の一つ。
 息切れや喉の痛みに始まり、激しい咳の発作、気道閉塞、呼吸困難等を起こし、最終的に死に至る。
 現在のところ有効な治療法は転地か「万能薬」ことアヘンチンキぐらいしかなく、
 「帝国」全土で不治の病として恐れられている。

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